Diversion

俳優13年⇒学童の先生2年⇒現在飲食業サラリーマン。珈琲豆焙煎人でもある宇高海渡のユルかったり熱かったりするblogです。記事の内容は随時添削する事が多いので、あなたが訪れた2.3日後には少しずつ変化しているかもしれません。ご了承下さい

職場の庭で、1匹のヒナをおくる。

どぅも、かいとです。

 

 

早速ですが、職場の庭で1匹のすずめのヒナが亡くなっていました。

 

そのヒナは、前日の夜に職場の2階の屋根のところにあるすずめの巣から落っこちていました。

 

私と、まだ残っていた子供たち3人でそのヒナを見つけました。

 

「どうする?」と見つめ合って、私に答えを求める3人。

 

過去に同じようにヒナを助けた事がありましたから、非常に悩みましたし、再度そういう場合の対処法をググってみました。(ほとんどのアンサーは、助けずに親鳥が助けるのを待った方がいい、自然の成り行きを邪魔しない方がいいといったものでした)

 

外はぱらぱらと雨が降っており、このままでは絶命は避けられないだろうということは明らかでした。

 

しかし、私は助ける事を辞めました。

 

中途半端な気持ちでこの命を救うことは、許されないと思ったのです。

 

助けるなら、最後の最後まで、ヒナっ子が自然に戻るか、覚悟を決めて学童でそのまま育てるかを選ぶ必要がありました。

 

しかし、それは私のエゴをヒナと親鳥にぶつける行為でもあり、自然界の習わしに背く行為でもあります。

 

一方で、目の前の可愛らしい命を見捨てることにとてつもない後ろめたさを感じていました。

 

葛藤に揺られながら、最後には親鳥が助けてくれることを願い「捨て置く」覚悟を決めました。

 

そして、翌日。

 

ヒナっ子は、なすすべもなく力尽きていました。

 

ハエが止まり、蟻たちの餌となっていました。

 

見るも無惨なその様子に居た堪れなくなり、命の儚さを感じます。

 

「これもまた運命…次の世では羽ばたける未来が待っていますやうに。」

 

祈りを捧げ、手を合わせて。

グレープフルーツの木のそばに埋葬しました。

 

普段、あまり心を演技以外では揺らがせないように訓練をしているのですが、こればかりは心が痛みました。

 

久しぶりに、感傷的になってしまっています。

 

「これもまた、過ぎ去る」。

 

この辛さを強さに変えて、日常に還元していきたい。