Diversion

俳優13年⇒学童の先生2年⇒現在飲食業サラリーマン。珈琲豆焙煎人でもある宇高海渡のユルかったり熱かったりするblogです。記事の内容は随時添削する事が多いので、あなたが訪れた2.3日後には少しずつ変化しているかもしれません。ご了承下さい

今井純WS「台本のある芝居」クラスの最終日を終えて。

どぅも、海渡です。

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半年間のクラス、本日終わりました。呆気なかったけど、色々振り返ってみると面白かったなあって。

 

勉強、反省、試行錯誤、学びが沢山。

 

今まで磨いてきた刀が使える所、全然通用しない所、違う刀が、剣技が必要な所があったなって。

 

以下、Facebookの記事からの引用(追記あり)を掲載してみます。

 

【最終クラスの学び】


「本番に」実力を発揮する、実力以上のものを発揮出来る時がある、という幻想を抱かない。普段から「いつでも本番」という意識でいる事が肝要。その為の身体創り・mindsetを日々やるかやらないかで差が出る。

俳優は「本番に向かう為に稽古する」のだけど、「稽古で作り上げた以上のもの」が本番でいきなり出来るというのはお客さんが観ている事からの影響、それによる自分自身へのプレッシャー等、何かしらの勘違い=幻想である。

 

それはつまり「神頼み的に本番で奇跡が起こる」論に繋がりやすく、観客にも演者にも「不確実性の高い、ギャンブル的なもの。クォリティが日によってバラバラなもの」という、ネガティヴな要素を感じやすいものになってしまう。

 

舞台・演技は生物。なんだけど、毎回高いクオリティで観客に素晴らしいパフォーマンスを届けるのであれば、普段からそういった日によってパフォーマンスが変化してしまわない様な健康で、強く柔軟な心身を磨いておく。武士が刀が刃こぼれしないようメンテナンスしておく様に。アスリートが毎日トレーニングする様に。言語学者が毎日語彙力・基礎の知識チェックを欠かさない様に。

 

ただ、こういった精神性【大きなイベント・目的に向かって、短期的に集中して大きな成果を生み出そう】みたいなものは、日本の教育の在り方も大きく影響しているんだろうなと感じていて。

小学生の頃から高校を卒業するまで、毎日、同じ机と椅子を使って皆んなで同じ内容を、同じ時間に、同じ方向を向いて、勉強する。(このスタイルは学校の方針によっては大きく異なるけど)

教育委員会、学校という組織内の先生が全部決めた通りの授業、時間の使い方で。(実際にはもっと多くの、大きな組織が介入しているが)


定期テスト」「運動会」「合唱コンクール」など、本来学生の全員が日々意識的にトレーニングしていないものを無理やり短期間でこなして、最大のパフォーマンスを出そう!落ちこぼれは(居てもいいけど)足を引っ張らないでね!


と言う様な空気、同調圧力を感じやすいイベントを繰り返し体験する事で、出来ない人はどんどん自己効力感をすり減らしていくし、出来る人は「なぜ出来ない??私にとっては当たり前なのに」と分断を生みやすい状況を醸成してしまっていたり。

 

みんながやるから、私もやらなくちゃ。


じゃなくて、

 

「(色々考え抜いたけど)やっぱり私がやりたい。だからやるんだ」


「このイベントは(色々考え抜いたけど)私はやりたくないな。だからやらない」


と思える様な環境がもっと整っていくと良いな。

 

競争社会の中でも、「余白(あなたはあなた、わたしはわたし。相互理解をし、無闇に争わないし、競わない。どんな個性、特性を持っていたとしても、お互いの幸せを願いながら生きる…など)」を持てるマインドをそれぞれが持てる様な教育環境があれば、日本の演劇界も、もう少し変わるのかもしれない。

 

もし、これを読んだ演劇界・教育界に属する方に、「お前の観点は浅はか!」と私に対して感じさせてしまったら、それはごめんなさい。

勉強不足な所は真摯に受け止め、より深く考慮できる様に学んで行きます。

 

まだまだ未熟ですが、これからも精進です。

 

では、また。