「柳は緑 花は紅 真面目」
どうも、海渡です。
今回は、私が孫悟空を演じる上で仏教について調べているときに出会った、禅の言葉を紹介します。
柳は緑 花は紅 真面目
(やなぎはみどり はなはくれない しんめんぼく)
もともとは詩人の方が生んだ言葉らしいですが、日本語の美しさを凝縮したような言葉に感じます。
俳句や川柳、短歌がお好きな方は、この言葉の持つ意味がすぐ理解出来るかと思います。
ある本の解説を引用すると
「見たままの当たり前のことを言っているのだが、人は物事のありのままの姿を正確にとらえることが難しいのである」
という事。
人には、欲求があり、社会性を持つ事が求められる為に、なかなかありのままの自分を受け止められず、その姿を本来よりもより上位に見せようとしたり、周囲に認めさせる為の損得勘定を前提とした行動を取ろうとしたりします。
でも、自然にはそういった現象はなく、例えば柳も花も、ただあるがままに、なんの着飾りもなく、その命をただ生きようとしているだけです。
そういった自然に対しても。人が勝手に、価値や意味をつけているだけである、ということ。
人間も、実は同じで。自分に与えられた立場や、状況、生まれ、職業、夢…千差万別ですが、それを信じ、それ以上でもそれ以下でもなく、ただその道を歩んでいく。それだけで美しく、尊いのだという事をなかなか忘れてしまいがちなような気がします。
私自身も、世の中に、周囲に溢れる様々なノイズに振り回されそうになることもありますが、そういった時にこそ、この言葉を思い出して自分を律するようにしたいと思います。